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平成29年度研究記録・・・ |
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平成29年度 ひよこ組・1歳児 研究発表 |
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《9月:野菜スタンプ》 |
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様々な野菜を使い、実際に野菜に触れてみたり、断面の面白い模様に目を向けて楽しんだ。
1回目は子どもたちもよく知っているきゅうりやにんじんなどの身近な野菜を使い楽しむ。
2回目はオクラやたまねぎなど断面に模様がある野菜を多く取り入れる。
断面が様々な形をして、子どもたちも野菜をスタンプするたびに「まる」「〇〇みたい」と気付きを話しながら面白そうにしていた。
特にオクラはスタンプすると☆の形になることが分かり、「キラキラ」と嬉しそうに押していた。
初めはスタンプではなく、塗るように野菜を動かす子が多かったが、次第にスタンプ出来るようになり、絵の具が付かなくなると「つけて」と保育士に訴えたり、子どもたち自ら絵の具を付けて楽しむ姿が見られる。
高月齢児はにんじんのスタンプ(〇)の中にオクラのスタンプ(☆)を押すなど、ただスタンプするだけでなく、工夫してスタンプしていく子も出てきた。
野菜スタンプ後の給食では「ぺったんしたピーマン」など給食に入っている食材に目を向ける姿が多くなった。
スタンプを楽しむだけでなく、食育にも繋がったように感じる。 |
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《10月:自然物(どんぐり・落ち葉 など)》 |
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お散歩でどんぐりや落ち葉を拾い集め、それを使った製作を行う。
自分たちで拾ったものを使った製作に嬉しそうな表情を浮かべたり、
「この前拾ったやつ?」と散歩での事を思い出しながら取り組む姿が見られる。
大小や色に興味が出てきた事もあり、「黄色の葉っぱにする」「大きい葉っぱ貼る」など様々な発言が見られる。
どんぐりで作ったマラカスは歌に合わせて振って楽しみ、リズム遊びにも繋がった。
園庭での砂遊びでもただ砂で遊ぶだけでなく、落ち葉や木の枝などを使って飾り付けたりなど工夫して遊ぶ姿が多くなり、製作で自然物を使ったことで子どもたちの遊びも広がっていった。 |
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《11月:小麦粉粘土》 |
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小麦粉の感触・少し水を入れた時の感触・粘土の感触を感じていった。
小麦粉に水を入れると少しずつ固まっていく変化に興味津々な様子であった。
「つめたい」「もちもち」など手で触れて感じたことを口に出し、保育士や友達に伝えようとしていた。
手につくのが苦手な子が多く、触るのを嫌がっていたが、小麦粉が固まって手に付かなくなってくると楽しみ始める事が出来る。
1回目から長時間集中して保育士と共に楽しむ事が出来る。
初めは保育士が作ったものを真似て一緒のものを作ろうとする子どもたちであったが、回数を重ねるごとに「へび」「パン」など自分たちでイメージして形にしようとする姿が見られた。
保育士が一緒に遊んだ事で、保育士の真似をしてちぎったり、丸めたり、伸ばしたりと様々な方法で形を作る事が出来るようになり、指先を使って遊ぶ良い機会になった。 |
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《12月:絵の具と筆》 |
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絵の具と筆を使って絵画やクリスマス製作をした。
1回目は画用紙に好きな色を選んで自由に“点や線”“○や△”等、様々な物を嬉しそうに描いていた。
手に絵の具が付いてしまうと、気になってしまいじーっと見つめる子もいたが、描き始めると夢中になり楽しそうに取り組んでいた。
友達が描いた絵にも興味を持ち、同じように描いたりと、刺激を受け合いながら描いていた。
また色にも興味を持ち、色の区別がつく子が増え、「あか〜」「きいろ〜」と言えるようになる。
描いているうちに、色が混ざり合って変化し、「あれ」と不思議そうな表情をしていた。
2回目はクリスマス製作をするため、紙コップに色を塗った。
色を塗ることが難しいようだったが、倒れないように紙コップを押さえて色を塗るなど子どもたちなりに考えて塗る姿が見られた。 |
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《1月:ビニール》 |
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ビニール凧や鬼の製作ですずらんテープを使い、ビニールに触れて遊ぶ。
ビニールのツルツルとした感触、ギュッと握るとクシャクシャと鳴る音などを楽しんでいた。
鬼のお面製作ですずらんテープを使用すると、高月齢児はすずらんテープに少し力を入れると破れるという事がわかり、指先を使い裂いてみようとする姿も見られた。
静電気で指から離れなくなったり、すずらんテープ同士が引っ付き、外す事に苦戦していた。
また子どもたちの好きな遊びの一つ、わらべうたの“こいこいこい”も取り入れ、大きなビニールシートを持ち歌に合わせて揺らして遊んだ。 |
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《2月:綿》 |
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はと組が育てて収穫した綿を分けてもらい、雪だるま製作に使用した。
初めて綿を見た時、子どもたちは「何これ」と少し不安そうな表情を浮かべていたが、手に乗せてみると次第に目を輝かせていた。
綿を触ってみると「ふわふわ〜」「気持ちいい」「雪みたい」とそれぞれの気持ちを言葉で表現出来るようになる。
触る事で綿への興味がより一層大きくなったように思う。
この綿を使い、丸型の発泡スチロールに綿とシールを付け、雪だるま製作を行う。
子どもたちが作った作品を保育室に飾ると嬉しそうに見て、お迎えに来てくれた保護者に「雪だるま作った」と話していた。 |
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《3月:段ボール》 |
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大きな段ボールを広げたり繋げたりして、道やトンネルを作り、体を使って遊んだ。
たくさんの段ボールを見て「何これ」と不思議そうな様子だったが、いくつかの箱を並べると友達と一緒に入って楽しんでいた。
長いトンネル・家・滑り台・車を作る。車は廊下に出て子ども同士で乗って引っ張って走らせていた。
また、段ボールで服を作りロボットに変身して遊んだ。
2回目は絵の具を使って段ボールに絵を描いた。
筆・ローラー・手、足型スタンプで自由に描いて楽しんだ。
初めは友達の様子を見ながら行っていたが、慣れてくると汚れる事を気にせず取り組んでいた。
数名は汚れる事を気にして「ついた」などと言い、参加しようとしない子の姿が見られたが、いつの間にか段ボールの真ん中の方まで行き、楽しんで遊んでいた。
大胆な子は、パレットの中に足を入れて足型スタンプをしたり、自分の手足に描く子もいた。
パレットの中に足を入れ、「冷たくて気持ちいい」と言って、パレットからなかなか出ようとしない姿もあった。 |
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〇まとめ |
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4月当初は、担任保育士との信頼関係がまだ出来ていなかった事もあり、いろんな事に興味は示すが様子を見ているだけで、遊びに参加する姿は少なかった。
前期に親しみのある身近なもの布・砂・広告などを取り入れるようにし、子どもに寄り添いゆっくりと関わる事で保育士との信頼関係が生まれ、情緒が安定していき、安心してそれぞれ好きな遊びを見つけ積極的に取り組むようになった。
前期で保育士との信頼関係が出来たからこそ、中期・後期と様々な遊びに興味を持ち、遊びを楽しむ事が出来たと感じる。
様々な素材を使った遊びを通して、子どもたちの遊びの幅が広がり、感じた事を子どもたちなりの言葉で表現出来るようになった。
そして、自分以外の存在にも気が付き、一緒に過ごす楽しさを感じていくなど、遊びや日々の生活の中で少しずつ成長していく姿が見られた。 |
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